何度鍵を変えても入られる、記憶障害と言う犯人

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不思議な事件

調査などと言う仕事をしていると、奇妙な被害に遭っていると言う人からの依頼が多い。

 

その内容は、留守中に侵入され「お米」を少し持っていかれるとか、醤油が使われていたとか、盗まれた物が戻されていたとか、閉めたはずの鍵が開いていた・・・
中には数百万円が入った通帳と印鑑が盗まれ、お金を引き出された通帳と印鑑が戻されていたなんて話も、珍しい事では無い。

 

そうした被害に対して、防犯カメラの設置を奨めている。
防犯カメラは、屋外ではなく屋内に設置し、自分がいる部屋を24時間常時録画するようにする。

 

 不思議な事件の実態

そうした人達が部屋の中に防犯カメラを設置すると、面白い犯人が映る。
被害と言っている事を自分でやっているのだ。
しかも、その映像を見ても「記憶に無い」と言い、口を揃えた様に出てくる言葉が「狐につままれたようだ」である。

 

その原因が記憶障害である。
この記憶障害を犯行と思っている人は高齢者が多いのだが、若年層にもかなりいる。
記憶がスッポリ無くなっているので、自分がやった事の記憶が無くなっていれば他人がやったとしか思えないので、犯行と言う考えになる。
また、犯行だと思っている人は防犯カメラを屋外に設置するので、カメラに映らずに侵入されると思い込む為、犯人像を膨らましてしまう。

 

 犯人の正体

こうした不思議な事件の犯人は記憶障害である。
高齢者の場合、最も多いのが認知症だ。
自室に防犯カメラを設置する事で、アルツハイマーが発覚して治療に至ったケースも少なくない。
この記憶障害は、高齢者の認知症だけに限ったことでは無い。
次に多いのが中年の女性だ。
その主な原因は更年期障害で、更年期うつ病である。

 

問題は若年層だ。
若年層の記憶障害は、記憶の欠落だけではなく記憶の書き換えと言うか上書きと言うか、自分がやった事を他人にやられたとすり替わっていたりする。

 

こんな事例があった。
最初、カップルで相談を受けた。
最初の相談の時は、物が盗まれると言う話だったので、防犯カメラを設置させた。
その防犯カメラに映っていたのはその女性。
記憶が消えていたのだ。
その防犯カメラには、女性の方が彼氏にDVを行なっている姿も頻繁に映っていた。
その時の映像も確認しているし、相談に来た時には女性も彼氏の態度が気に入らなかったと自分のDVを認めていた。

 

そのカップルが別れてから、女性の主張は変わる。
「DVを受け続けていたので、別れた」
その女性は自分がDVを行なっていたのでは無く「されていた」と主張し始めた。
そして、その証人になって欲しいと言って来た。
見事に記憶がすり替わっていた。
その女性は心療内科に通院しており、その病名は「双極性障害」。

 

若年層の記憶障害の原因は、主にストレスによって起る。
ストレスホルモンであるコルチゾールが分泌され続けると、記憶領域である海馬にダメージを与え、記憶障害が発生する。
同じ要因で起きるのが、ストレスが原因とされる精神疾患であり、鬱病や双極性障害や統合失調症などがある。

 

更年期うつ病も、更年期うつ病から生じる不安が被害妄想を生み、その被害妄想がストレスとなって記憶障害が起きる。
これが更年期うつ病を含めたストレス起因の精神疾患の不安と被害妄想とストレスの基本的な関係なのだが、元々社会性が低いが為に被害妄想や不安感を持ち、その被害妄想がストレスとなっている場合もある。

 

この不安と被害妄想の順序の違いは治療の効果の違いとなって現れる。
不安から被害妄想が生じていれば、投薬治療で不安感を抑えれば自ずと被害妄想も消えるのだが、元々社会性の低さから被害妄想を持ち、不安を感じていた人は、投薬治療で被害妄想は消えない。

 

 記憶障害以外の犯人

記憶障害以外にも犯行の無い犯行が山ほどある。
それらの犯人は無知、妄想、勘違いであり、その実体が分かれば実に馬鹿馬鹿しいのだが、本人は真剣に脅え不安を感じている。

 

特に多いのが無知や勘違いである。
例えば「モズのはやにえ」を知らない人が、呪いの儀式と思い込んでいたり、エアコンの室外機を自分の映像を世界に配信する機械だと思い込んでいたり、テレビの電波を影絵のように考えて、自分の映像が隣の家で見られると思っていたりする。
本人達は真剣に悩み、不安や恐怖に脅えて暮らしているのだが、冷静に見ると漫才の世界である。

 

そんな人達の事例集として「電波な人々」シリーズを書いている。

 

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